
探偵に調査を依頼するというのは、多くの方にとって人生で一度あるかないかの大きな決断です。だからこそ、慎重に、そして冷静に判断することがとても大切です。
私は東京で28年間、6万件以上の調査に携わってきました。その中で、他の探偵事務所とのトラブルを経験された方からのご相談も少なくありません。特に多いのが、「強引に契約を迫られた」「断りづらい雰囲気でそのまま契約してしまった」といったケースです。
信頼できる探偵であれば、まず依頼者の話を丁寧に聞き、調査の必要性や方法、費用について明確に説明します。そして、見積もりを提示したうえで「ご検討ください」と、最終的な判断を依頼者に委ねるのが基本です。無理に契約を迫るようなことは決してありません。
しかし残念ながら、すべての探偵がそうとは限りません。中には「このままだと離婚されますよ」「今すぐ契約しないと証拠が消えますよ」といった言葉で不安をあおり、契約を急がせる悪質な業者も存在します。さらにひどい場合には、相談室の鍵をかけて契約を迫ったり、「お金がない」と言うと消費者金融に連れて行こうとする例も報告されています。
こうしたトラブルを避けるためには、まず「少し考えさせてください」とはっきり伝える勇気を持つことが大切です。信頼できる探偵であれば、その言葉を尊重し、無理に引き留めることはありません。
また、1社だけで決めずに、複数の探偵事務所に相談して比較することも重要です。対応の丁寧さ、説明の分かりやすさ、費用の透明性などを見比べて、「この人なら信頼できる」と感じた探偵に依頼するようにしましょう。
探偵に相談するというのは、勇気のいる一歩です。だからこそ、その一歩があなたにとって安心と納得につながるものであってほしいと、私は心から願っています